ヤマハ・ブロンコは、1990年代後半に登場した軽量トレールモデルで、ヤマハの名車セロー225と同系のエンジンを搭載しながらも、よりコンパクトで軽快な車体構成を持ち、街乗りから林道ツーリングまで幅広く楽しめる一台です。
ブロンコという名称のとおり、荒野を駆け抜ける自由なイメージをそのまま形にしたモデルで、当時の国産車の中では特に個性の強いデザインとシンプルな構成が高く評価されました。
近年では生産終了から時間が経ち、希少性が増していることから、オフロードファンやビンテージトレール愛好家の間で再び注目を集めています。


◆基本性能
車名: ヤマハ ブロンコ（YAMAHA BRONCO）
型式: 5BT
排気量: 223cc
エンジン形式: 空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
最高出力: 18PS／8,000rpm
最大トルク: 1.8kgf・m／7,000rpm
始動方式: セル／キック併用
トランスミッション: 5速リターン
フレーム形式: セミダブルクレードル
車両重量: 約130kg（装備）
タンク容量: 8.0L
サスペンション（前）: テレスコピックフォーク
サスペンション（後）: ツインショック
ブレーキ（前／後）: ドラム／ドラム
タイヤサイズ（前／後）: 3.00-21／120/80-18
燃費: 約40km/L（60km/h定地走行）


◆車両状態（現状説明）
本車両は走行距離12,144kmと年式相応の走行距離です。また、全体的に良好な状態を保っています。
燃料タンク内部は非常にきれいな状態で、放置期間が無く適度に使用されていたことが分かります。

外装はイエローカラーのボディで視認性も高く、明るい印象を与える一方、経年による軽微な劣化が各部に見られます。
フロントホイールのスポークには錆が出ており、またダイナモカバーやクラッチカバーのアルミ部には白錆が確認できますが、いずれも機能面に支障をきたすような深刻な腐食ではなく、磨きや再塗装で十分に改善可能なレベルです。
こうした経年変化も、ブロンコ特有の無骨で味わい深い雰囲気を引き立てています。

エンジンは空冷4ストローク単気筒223cc、扱いやすくトルクフルな特性で、街中の低速走行から林道でのトレッキング走行まで安定した性能を発揮します。
トランスミッションは5速、足回りはフロント21インチ・リア18インチのホイールを採用し、路面追従性と軽快なハンドリングを両立。
車重が軽く取り回しが良いため、初心者からベテランまで安心して扱えるのも魅力のひとつです。
リアはドラムブレーキ仕様で、メカニカルな操作感を楽しむことができ、整備性の高さもヤマハならではの設計です。

また、実用装備としてETCを搭載しており、高速道路を利用したツーリングにも対応可能です。外観や機能の状態を総合的に見ても、年式相応の風合いを残しつつ、今後のメンテナンス次第ではまだまだ長く乗り続けられる一台です。

2024年1月　12053Km時にYSPにて点検及び総合的なメンテナンスを行っています（整備記録あり）。暫くは安心して走れる車両です。


◆整備の詳細は以下の通り
・キャブレターインシュレーター交換
・エアクリーナー交換
・プラグ交換
・フロントキャリパーオーバーホール
・キャリパーピストン交換
・ブレーキパッド交換
・リヤブレーキシュー交換
・フロントスプロケット交換
・リヤスプロケット交換
・左右のグリップ交換
・スロットルケーブル交換
・マスターシリンダーAssy交換
・スピードメーターケーブル交換
・オイルエレメント交換
・ブレーキオイル交換
・エンジンオイル交換
・ドライブチェーン交換
・フロント、リヤタイヤ交換（ブリヂストン）