今回ご紹介の車両は、HONDA NS400R トリコロールカラー
市販車のフルカウルが解禁になった当時　’84年に登場したヤマハRZV500Rを追いかける形で、’85年にホンダがNS400R、スズキがRG400/500rを発売し、GP500レーサーレプリカ全盛の時代でした。
NS400Rは、スペンサーが駆るワークスレーサーのNS500の思想を反映したV3エンジン
特にトリコロールカラーはバリバリ伝説（懐）巨摩郡の２代目の愛車です。
５０代の貴兄は胸熱な一台でしょう。
オーナーさんは、７年前に福岡にあった車両を取り寄せ、完調と言えるレベルに仕上げております。
しかし、綺麗な車両とは言え３５年前の２ストローク車。
消耗部品の供給など不安は無いのか？と思いきや、DMRジャパンなど、リプロ＆カスタムパーツを開発しているメーカーがあり、一部の部品は今も調達可能
現車も主要なゴム部品は交換されており（下記参照）
OIL、燃料の漏れなども有りません。ラジエーターには若干の滲みがありました。
オリジナルミラーは劣化が激しく、現在はバーエンドミラーに換装されています。
今ではレアなサイズのタイヤ。まだ弾力も溝もあるのは嬉しいです。
NS４００Rの持病であるフレームのクラックは、まだ軽微で（写真参照）
オーナーさんが手に入れてからは進んで無いそうです。
定期的にエンジンマウントを交換すれば悪化する事はないでしょう。

[カスタム内容]
基本的にはカスタムというより、レストアに近い内容でしょうか。
・スタンド、ステップゴム交換
・シングルシートカウル（FRP製）
・OILセンサー取り付け部の補強
・OILタンクキャップ新品交換
・燃料タンク鍵穴部のパッキン交換
・燃料タンク取り付けゴム新品（在庫）
・シートカウル裏、耐熱シートリペア
・マフラー位置調整
・燃料コック流用品に交換（リザーブ少なめです）
・オリジナルカラーを踏襲しての全塗装
・バーエンドミラー
・フロントフォークOH
・エンジンクランクシャフトOH

[機関]
26310kmの実走行です。キック1発で始動、不具合はありません。
マフラー出口も煤けておらず、３発とも綺麗に回っています。

[外観]
購入当初に、カウル全体をオールペンしています。
近年のHONDA GPレーサーレプリカである　RC213V になぞらえ、オリジナルではイエローのゼッケン部分をレッドに塗り上げています。
ステッカー等の貼り方はオリジナルと同様に拘り、タンクのステッカーはクリアの下に。
その他のステッカーはクリアの上に貼られています。
全体に、新車同様かそれ以上の輝きがあり、大変綺麗な車体です。
唯一、タンク下側に塗装のクラックがあります（写真参照）

[整備内容]
購入納車時に、クランクケースを割ってのクランクシャフトOH（写真参照）
フロントフォークのOH、前後のタイヤ交換、カウルの全塗装をしています。
車検は2022年５月に、大手のバイクSHOPで車検取得済です。
その際の２４ヶ月点検記録簿もございますので、消耗品なども許容範囲でしょう。

[総評]
今となっては大変貴重なビッグ２ストレーサーレプリカ
プロショップでの機関OHとオールペンまで施した拘りの一台です。
NS４００R特有のお約束トラブルは、ほとんど対策メンテナンスされており、当面の間は手を掛けずにすみそうです。
取材当日も、待ち合わせ場所に快音を響かせて自走されてきました。
オールペンされた車体は文句なしに綺麗で、レッドに塗られたゼッケン部はオーナーさんのセンスの良さを感じさせます。
毎回、SHOPでの車検とメンテナンスをされていましたので機関に問題は無いでしょう。
オーナー様は大切に乗られてきましたが、趣味車を増車し入れ替えの為、断腸の思いでの売却となりました。
車検もタップリ有りますので、すぐに往年のGP500レプリカを堪能できます。
若かりし日の憧れの一台、８０年代レーサーレプリカでここまでの極上車は貴重です。
探している方はお急ぎください。

車輌は北海道函館市にあります。
個人の為消費税はかかりません

以上の記事内容は、オーナー様のコメントをもとに作成したものです。
整備履歴、修復歴などに関しては、バイクの杜で裏づけを取ったものではありません。