今回ご紹介するのは、1966年の世界GPでマイクへイルウッドが駆り、HONDAを見事優勝に導いたRC166に搭載された6気筒エンジンの市販版ともいえるエンジンを積んだHONDA、CBX1000です。余談とはなりますがCBX1000の発表会は1978年12月に赤坂プリンスホテルで華やかに開催されたそうで、このエピソードから当時のホンダのCBX1000に対しての意気込みがいかに高かったかを感じることが出来ます。
オーナー様は、当時のフラッグシップカラーであるレッドをまとい、貴重なダンガーニマフラーを装着したこの個体を大切に保管してきましたが今回、駐車スペースについてのご事情で惜譲されることとなりました。
外観印象
とにかく6気筒の押しの強さに強い感銘を受けるバイクです。そのエンジンの幅といい、管楽器を思わせるエキゾーストの造形といい、歴史に残る特徴的な外観、正に唯一無比のスタイルと言えるのではないでしょうか。見たところエンジンやフロントフォーク、各メッキパーツ等も非常に綺麗ですし、改めてキャブレターをオーバーホールしたためエンジンも始動、回転共に問題ないそうです。また当時20数万円したというCBXといえばダンガーニと言われるダンガーニマフラーを装着、有機的なエグゾーストの取り回しは芸術品と言っても過言ではないでしょう。但しガソリンタンクは錆があり要交換でタイヤも前後交換が前提です。
機関について
当日、エンジンの始動確認はできませんでしたが、前述した通りエンジンをかければキャブレターのオーバーホールをしっかり行ったこともあり、アイドリングも安定、ふけも問題ないそうです。またオイル漏れや滲みもなく、調子の良さを想像できるエンジン周りです。
今回、バイク愛あふれるオーナー様は既に価格の高騰の兆しが見え始めているCBX1000を、ガソリンタンク、前後タイヤ交換など一通りのメンテナンスをしっかりしつつ愛情をもって接して頂ける新しいオーナー様に是非とも引き継いで頂きたい!という純粋な思いからの惜譲です。カブから連なるHONDAのバイクの歴史の生き証人を駆ることのできるチャンスです。ご購入に本気な方、是非1度見学されることをお勧めします。
現車は東京都世田谷区にあります。
お問い合わせについて
「バイクの杜」は広告代理店です。掲載バイクは個人所有の物でオーナー様より依頼を受け、取材の後掲載しています。
記事内容は担当者がオーナー様にインタビューし、その内容と併せ外観、その他の印象を基に主観で書いている事をご了承ください。実際に購入検討をされ見学頂いた時の印象、整備履歴、修復歴等を保証するものではありません。
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